北斎は描くに先立ちて深く意識し

 北斎は描くに先立ちて深く意識し、多く期待し、常に苦心して、何らか新意匠|新工夫《しんくふう》をなさずんば止《や》まざる画家なるべし。然るに広重は更に意を用ふるなく唯見るがまま興の動くがままに筆を執るに似たり。これを同じ早筆《そうひつ》の略画に見るも北斎のものは決して偶発的ならず、苦心熟練の余《よ》...

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一立斎広重は北斎と相並んで

 一立斎広重は北斎と相並んで西欧の鑑賞家より日本画家中恐らくは空前絶後の二大山水画家なるべしと称せらる。この両大家はいづれも西洋画遠近法と浮世絵在来の写生を基《もとい》として幾度《いくたび》か同様の地点を描きたり。然れどもその画風の相同じからざるは一見して瞭然《りょうぜん》たるものあり。北斎は従来の...

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冬枯の河原はますます淋しく

冬枯の河原はますます淋しく、白鷺一羽水上に舞ふ処《ところ》流れを隔てて白髯の老松《ろうしょう》を眺むるは今戸《いまど》の岸にやあらん(下巻第四図)。ここに船頭|二人《ににん》瓦《かわら》を船に運べるあり。やがて橋場の渡《わたし》に至るに、渡小屋《わたしごや》の前(下巻第五図)には寮《りょう》にでも行...

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